2015/04/27

大麻は万病薬だったのか

私がCBDオイルの普及に関わって約一年あまり。
たくさんの方々に支えられ、大麻について知っていただきたいと願うあまり、無理をしてしまい、現在療養中の身である。
この一年を振り返り、まず思うことがある。
それは、果たして大麻は世間でいわれているような万病薬に値するのであろうかということである。
人間には、あらかじめ決められた寿命がある。
ここでは、私のようにCBDオイルを使用した人々、医療大麻先進国で医療用大麻を使用している人々をも含め、見て聞いて感じたことだけを、個人的なエッセイという形でお伝えさせていただきたい。

日本では、一部に「大麻教」なるものが現れ、大麻の神を崇拝する者が現れ、カルト化する動きが出ている。

これは悪しき日本文化の現れであるといわざるを得ない。
八百万の神のすむ日本では、神は頼めば助けてくれる存在であり、神に悪事を厳しく罰せられるという感覚がない。
結果的に神に厳しく罰せられた自分としては、神は神のみであると言いたくもなろう。

西洋では、キリスト教が文化の根底にある(偶像崇拝は禁じられている/例外はある)。

日本人に神がいないことが多いのは、キリスト教が一般的ではないため、そして日本のキリスト教がゆがんでいるためである。
ある統計によると、日本でキリスト教を自覚する人のうち、一位はカトリック、二位はカルト教団(キリスト教ではないと世界的認定を受けた宗教団体で、ここではものみの塔を指す。他にモルモン教や統一教会などがある)、三位はプロテスタントだという。
日本のキリスト教徒の多くがキリスト教徒ではなく、迷惑な邪教の勧誘団体であるという現実に驚かされる。
西暦を生き、日曜日は学校を休み、十字架のペンダントをぶらさげ、オーマイガー!(これをキリスト教国でやるとしかられることがあるので注意したい)と普通に嘆き、クリスマスには商売が繁盛する。
街で見かける教会のような建物は、おおむね結婚式場である。
実に不思議である。

もちろん同時多発テロ以降、世界的に無宗教の人が増えていることは事実で、信仰心が失われることは秩序が失われることであると個人的には痛感している。

かつて西洋では大麻は絶対悪のひとつであった。
米国が解禁に向かう中、世界、そして日本もそれに続こうとしているということになる。

なお、GHQが大麻取締法を作ったという史実はない(→詳しくは大麻の歴史にて)。
現在いわれている麻を重視してきた(という)神道は、明治維新後に導入された国家神道、及び第二次世界大戦において軍事思想として利用された神道(→神道指令)に近い。
また、2015年現在、日本だけでなくインドを含むアジアのほとんどは大麻を禁じている。


あへん戦争直前の中国。あへん吸引を大麻吸引と混同する人々も。


奇跡?虚構? CBDオイル「シャーロットウェブ」成功物語の裏側
http://www.entheo.org/charlottes-web-success-story/

Love S. Dove氏によるこの記事は、CBDオイルや医療大麻の知名度の飛躍に貢献したシャーロット・フィギのその後について触れていて、たいへん興味深い。

この記事を読んで、シャーロットの奇跡そのものが「偶然」であったのかもしれないと私は考えるようになった。
素直に告白する。
この一年、CBDオイルの普及に関わってきて、医療大麻の適用疾患とされる疾病が「完治」した実績が一件も取れなかった。

もちろん諸外国では医療現場でCBDオイルが用いられ、がんや難病に効果を示していると聞いている。

しかしそれらは医師や薬剤師(大麻だからといって医師免許がない者が治療にあたってはならない)による医療行為の一環と聞く。
個人的な大麻の吸引のみで不治の病に勝利した人がいるなら、むしろ教えていただきたいほどだ。
また、大麻の医学的効果は可能性の示唆にとどまり、実際にどこまで成果が出ているかという具体的なデータに乏しい。

日本に輸入できるCBDオイル(ヘンプオイル)は、医療用のCBDオイル(カナビスオイル)とは異なる。
大麻には様々なカンナビノイド成分が含まれており、それらの成分のバランスを医学的に検証し、疾患ごとに調整しなければならない。
それが本来のCBDオイルである。
日本では、法律の関係で精神作用のあるTHCなどは一定以上含めることはできず、CBD成分のみを濃くするという方法を取ることしか難しい。
ゆえにサプリメントなのである。
この壁を超えることは、世界的にも難しいと考えられる。

ネット上でCBDオイルが話題となり、CBDオイルが「抗がん剤に代わる治療薬」であると誤解する人が増えている。

実際にCBDオイルの普及に関わった私とは温度差がある。

過去に個人輸入のお手伝いをさせていただいた中高年の末期がん患者様は、高濃度CBDオイルをお試しになり、全員が安らかに死を迎えられた。
しかし、三十代以下の末期がん患者様は悲痛の苦しみとともに最期を迎えられたとのことである。
これには私も堪えられなくなってしまった。
また、CBDオイルを使用されたのち難病の進行が進み、連絡が途絶えたかたもおられる。
前述のとおり、がんに関しても、難病に関しても、あるいは精神疾患に関しても、完治に至った人はまだ出ていない。

CBDオイルに関して、当初の期待を裏切る結果となった例は数知れない。
これは、大麻そのものにもいえることなのではないだろうかとすら、思い始めている。
症状の緩和、一時的な改善については日本向けのCBDオイルでも確認できているが、完治には至っていない。

私のこの告白が、大麻合法化のさまたげになってはならないことは承知している。

ブログをお読みくださった皆様が、CBDオイルに希望を抱かれて、興味を持たれたとご連絡をいただいたときは、心底嬉しかった。
しかし、これまでのブログ内容には問題があった。
希望をいだいてくださった皆様の気持ちを裏切る結果になってはならないと、葛藤の日々が続いた。
こうした状況が続けば、私はいずれ詐欺師として処罰されることになるだろう。
その影響で、日本の大麻合法化が遠のくのであれば、結果的には同じこと。
あらゆる批判を覚悟でこれらをお伝えし、懺悔するのが、私に与えられた宿命なのだという結論に至った。

こうして神に厳しく罰せられた私は、著しく体調を崩し、もはや再起不能である。

大麻ですべての病いが完治するのであれば、大麻解禁のすすむ米国は不老不死の国へと飛躍を遂げているはずなのだ。
しかし、健康寿命はともかく、世界トップ水準の医療を誇る日本の平均寿命は、依然として世界トップ。
大麻がなくても医療は機能しているのである。
そもそも、不老不死の国など神は望んでいないのである。



・追記・ 
この記事におきまして、日本のキリスト教徒人口に関する統計が正確とは言えないとの貴重なご指摘をいただきました。日本におけるキリスト教徒、また非キリスト教徒(カルト信仰)の実態は未知数で、学術的統計を取るのは現状困難です。しかし、信仰が身近である皆様をご不愉快なお気持ちにさせてしまう内容となってしまったことに関しまして、深くお詫び申し上げます。 宗教問題への警告がこの記事の本意ではありません。謹んで訂正させていただきます。個人的なエッセイとしてお楽しみいただけましたら幸いです。